東京都立川市 S邸 外装工事 -その5-
下屋、その他
平成16年10月1日~15日(完了日)は台風が来たり小雨が降ったりと、ほんの数日しか作業ができませんでした。
外壁が仕上がりメッシュシートを外しました。
外壁仕上げ塗料の使用量は3.7缶。
下屋の上塗り。ツヤがある部分が上塗り施工時。
乾けばつや消しになります。
気になっていた柱の割れを補修してみました。
補修用エポキシパテを着色し使用。
見切りの手直し。
木の繊維部に凹凸があるためきっちりとテープを貼っても少しにじみます。
横樋の排水部に詰まり防止の網を付けてみました。
万が一逆効果(かえって詰まりやすくなるなど)になるといけないので、取り付けはコーキング材を使用し、後で簡単に撤去できるようにしました。
完了
平成16年9月3日から始め10月15日に完了しました。思えばすごく長くかかりました。以下に初見での私の印象を羅列します。
- かなりデリケートな現場である。
- その訳は、一見して洒落た和風建築で枠などが全て無垢材を使用しており、木地を生かしたステインで仕上げなければ趣きが損なわれる。
- ペンキを塗り重ね木目を消すわけにはいかない。
- 破風や柱に黒変が見られた。
- 屋根の既存色(合成樹脂調合ペイントつや消し)が、剥がれはあるものの表面にチョーキングを起こし、意外に緑青(ろくしょう)っぽく見え雰囲気を出しており良かった。
- 弱い材料が下地にあるため気を使う。
- 全体像のイメージを私なりに考えた。
- 基本は自邸の塗り替えである。
- 塗り替えにおいて木部のステイン塗布作業は大変デリケートである。
以下に工事終了後、S様から頂いたお手紙をそのまま掲載させていただきます。
東槙塗装 様
前回塗装工事を委託した業者には不満な点が多く有りました。再塗装の時が近くなり、どこの会社に工事を頼むか考えていた時期に我が家にチラシが入ってきました。内容を見て早速インターネットで調べて見ましたら何と目と鼻の先に有る会社で、ホームページの内容をみて感じるところがありコンタクトをしました。その結果、今回の塗装工事は東槙塗装にお願いしました。以下に東槙塗装に依頼して感じた点を列挙しました。
- 事前の打ち合わせ綿密。見積りの内容がどうしてそうなるのか、きちっと説明があり使用する材料の説明等が非常に明確であり、私たち素人の愚問にもはっきりした回答が得られた。
- 塗装色の選択にたいして数日後には塗料メーカーから大きな色見本が送られて来て、色の確認が容易にできた。(パンフレットの色見本では本当の色は判りませんでした)
- 以上の点で前回依頼した業者とは全く違うなと言う印象を受けました。
- 私たちが納得する以上に東槙さんが満足するまで(特に玄関ドアなど)仕事を続けていました。(凝り性なのか、芸術家肌か?)
- 作業も念入り、隅々までの仕事が丁寧で、屋根、壁、木部等すべてきれいに仕上がっていました。
- 保証書の発行もあり何となく安心という気分になれました。
- 台風の接近など天候的に恵まれない日が有り、最初に思った日数より時間がかかりましたが、結果は満足できるものになりました。
- 前回依頼した業者が遠方でしたので連絡など問題がありましたが、やはり近い所の会社に依頼して良かったのでは考えています。
感想
妥協せずひとつずつ丁寧に心を込めて取り組んで下さったおかげで私たちが十分満足できる仕上がりになりました。有難うございました。
以上がS様から頂いたお手紙です。
あとがき
S様にはこの上ないお褒めの言葉を頂戴し、心から感謝申し上げます。本工事において正直なところ、かなりのプレッシャーを感じながら施工計画~本施工に挑みました。これまで私は数多くの現場をこなしてきて、“良い施工”を目指し実践してきました。これまでの“良い施工”とは、「仕様書通りの塗膜厚を得ることによる長持ち塗装、不動産価値の維持向上など」でした。
しかしS様邸には建物に無言のこだわりを感じました。木地は木地であるべき。・・・・これがプレッシャーの要因でした。
通常、木は古くなると木目を消すペンキを塗って維持するのが定番です。長持ち塗装を考えるとそれ以外にはありません。でもS様には計画段階や仕様の説明と打ち合わせの時点でペンキにしましょうとは言いませんでした。言いたくなかったとも言えます。それほどまでに、こだわり、プレッシャー、最良?最善?を自問自答しました。
答えは出ました。意外にも簡単でした。口癖にもなっている、自分の家だと思えばよいのです。別に遠慮もなく実験施工をするという意味ではありません。ただ完成した青写真を頭に描き最善を尽くせば良いだけなのです。よって私自身にとっても満足のいく仕上げ、仕上がりをご提供できたと確信しています。
最後に奥様が特に気にされていた玄関扉の施工前、施工後の写真でしめます。